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●原産地
ドイツ

 

●用途
多目的の狩猟犬及びポインティング・ドッグ

 

●FCI分類
グループ7  ポインティング・ドッグ
セクション1 コンチネンタル・ポインティング・ドッグ 

 

●沿革
ワイマラナーの起源については様々な説がある。
僅かにわかっていることは、ワイマラナーはリアム・ハウンド(昔のブラッドハウンド)の血統をかなり引いていて、
1830年代には、既にワイマール宮廷で飼われていた事である。
19世紀の中頃は、繁殖はドイツ中部、特にワイマールや チューリンゲン周辺のプロのハンターや猟場管理人によって行われていた。
リアム・ハウンドとの交配時代が過ぎ、ポインター、セターと異種交配されるようになり、しばらくはこの異種交配が続けられた。
1890年頃より、この犬種は計画に従って作出されるようになり、スタッド・ブックへの登録が相応しいとみなされるようになった。
20世紀に入る頃に、短毛のワイマラナーとは別に、長毛のバラエティーが作出された。
スタッド・ブックに登録されてからは、ワイマラナーは純粋犬として繁殖され、他の犬種、特にポインターと交雑されることはほとんどなくなった。
従って、ワイマラナーはおおよそ100年に渡って純粋犬として保たれているドイツのポインティング犬種としては最古のものとなる。

 

●一般外貌
中型から大型のハンティング・ドッグである機能的なワーキング・タイプで、外見は美しく、丈夫で、非常に筋肉質である。
牡と牝の性相ははっきりしている。
重要な比率
・ 体長と体高はおおよそ12:11である。
・ 頭部の比率:鼻の先端からストップまでは、ストップからオクシパット(後頭部)までより僅かに長い。
・ 前肢:肘からパスターンの中頃までの長さと、キ甲から肘までの長さはほぼ等しい。

 

●習性/性格
多才で、容易に節度のある訓練がはいったり、情熱的なハンティング・ドッグとして訓練することもできる。計画的な探索には根気がよいが、活発すぎることはない。
嗅覚は眼を見張るほどである。
常に鳥や他の獲物を捕らえることができ、人と共同で狩りをさせることもできるが、その性格は好戦的ではない。
頼りになるポインティング・ドッグで水中作業も得意とする。獲物の回収作業も好む。

◆頭部(ヘッド)
頭蓋部(クラニアル・リージョン)

 

スカル
 ボディ及び顔部の大きさとのバランスが取れている。
 牡は牝より大きいが、頭蓋部の幅と頭部全体の長さはよいプロポーションでなければならない。
 額の中央には細長い額溝が走っている。後頭骨は僅かに、或いは適度に隆起している。
 頬骨弓は目の後にはっきりと見て取れる。
ストップ
 ごく僅かである。
顔部(フェイシャル・リージョン)

鼻(ノーズ)
 鼻鏡は大きく、下顎より突き出している。
 ダークな肉色で、後の方にいくに従ってじょじょにグレーになる。
マズル
 長く、特に牡のマズルは力強く、かなり角張っている。
 犬歯と裂肉歯ほぼ同じくらい丈夫である。鼻梁は真っ直ぐで、僅かにアーチしているものも多いが、決して凹状になることはない。
垂唇(フルーズ)
 適度な深さで、歯茎の色と同様肉色である。
 唇の端は僅かである。 
顎/歯(ジョーズ/ティース)
 顎は力強く、歯は欠歯がなく、正しい歯列で、丈夫である。シザーズ・バイト。
頬(チークス)
 筋肉質で、明瞭である。頭部はすっきりしている。
目(アイズ)
 ダーク・アンバーから淡いアンバーで、利口な表情をしている子犬はスカイ・ブルーである。
 丸く、ほとんど斜めになっていない。眼瞼はぴったりとついている。
耳朶(レザーズ)
 ロビュラーで、幅広く、かなり長く、口角まで達している。付け根は高く、狭く、先端は丸みを帯びている。
 注目している時は、僅かに前方に浮かせる。

 

◆頸(ネック)
 高貴に掲げられており、側望すると、上部のラインはアーチしている。
 筋肉質で、ほぼ丸く、短すぎず、すっきりしている。
 肩の方に行くにつれて力強くなり、トップラインや胸に自然に溶け込む。

 

◆ボディ
トップライン
 アーチした頸のラインから明瞭なキ甲を超え、トップラインはたいへん長く、丈夫な背へと自然にとけ込んでいる。
キ甲(ウィザーズ)
 たいへん明瞭である。
背(バック)
 丈夫で、筋肉質で、窪みがない。後部に向かって上がっていくことはない。この犬種の特徴である僅かに長い背は欠点とはならない。
尻(クループ)
 寛骨は長く、適度に傾斜している。
胸(チェスト)
 丈夫だが、過度に幅広くはなく、ほぼ肘まで達するほど深く、十分な長さである。肋は張っているが樽胴ではなく、長い。 

 前胸はよく発達している。 アンダーライン及 び腹(アンダーライン&ベリー) 僅かに上がっているが、巻き上がってはいない。
 

◆尾(テイル)
 他の類似した犬種と比べると、僅かに尾付きが低い。
 尾は丈夫で、被毛が密生している。
 静止時には、垂れ下がっている。
 警戒している時や、作業時には、平行、或いは、それより高く掲げられている。

 

◆四肢(リムズ)
 前肢(フォアクォーターズ)

 

外貌(ジェネラル)
 脚は長く、筋肉たくましく、真っ直ぐで、平行である。
 脚と脚の間隔はひろくない。

 

肩(ショルダーズ)
 長く、傾斜している。肩はボディによくなじんでおり、筋肉がよく発達している。
 肩関節は十分な角度がある。

 

上腕(アッパー・アーム) 
 傾斜しており、十分長く、力強い。

 

肘(エルボーズ)
 自由で、ボディの正中面に対し平行である。
 内向も外向もしていない。

 

前脚(フォアアーム)
 長く、真っ直ぐで、垂直である。

 

手根(カーパス)
 力強く、筋肉が緊張している。

 

中手(パスターン)(メタカーパス)
 丈夫で、僅かに傾斜している。

 

前足(フロント・フィート)
 丈夫で、力強い。ボディの正中面に対して真っ直ぐについている。
 指趾はアーチしている。中指が長いのはこの犬種の特徴なので欠点とはされない。
 爪はライト・グレーからダーク・グレーである。
 パッドは色素がよく沈着しており、しっかりしている。

 

後肢(ハインドクォーターズ)
 外貌(ジェネラル)
 十分な長さを有し、丈夫で、筋肉が発達している。
 両後脚は平行で、内向も外向もしていない。

 

大腿(アッパー・サイ)
 十分に長く、丈夫で、筋肉が発達している。

 

下腿(ローワー・サイ)
 長く、明らかに明瞭な腱がある。

 

飛節(ホック・ジョイント)
 力強く、筋肉が緊張している。

 

中足(リア・パスターン)(メタターサス)
 丈夫で、ほぼ垂直についている。

 

後足(ハインド・フィート)
 しっかりしており、丈夫である。デュークローがないことを除けば、その他は前足と同様である。

 

◆歩様(ゲイト/ムーブメント)
 歩様はグランド・カバリングに富み、スムーズである。
 後脚も前脚も互いに平行になっている。
 ギャロップ時は背は長く、平らである。トロットの時も、背は平らである。側対歩は好ましくない。

 

◆皮膚(スキン)
 丈夫である。十分に引き締まっているが、密着しすぎることはない。

 

◆被毛(コート)
毛(ヘアー)
短毛
 短く、(他の多くの短毛種と比べるとより長く、より厚い)が、丈夫で、大変密で、上毛はスムースで寝ている。
 下毛は全くないか、あるいはまばらにしかない。
長毛
 下毛はあるにせよ、ないにせよ、上毛は柔らかく、長く、スムース、或いは、僅かにウェービーである。
 耳の付け根にはながく、なめらかな被毛がある。
 耳の先端の被毛はベルベットの様でも許容される。
 ひばらの被毛の長さは3から5㎝である。頸の下側と、前胸、腹は通常、長めの被毛がある。
 十分な飾り毛とブリーチングがあるが、地面に行くに従って短くなる。
 尾には見事なフラッグがある。
 指趾の間にも被毛がある。頭部の被毛はそれほど長くない。
 被毛のタイプはダブル・コート様で、被毛の長さは中位で、上毛は密で、ぴったり寝ており、下毛は厚く、飾り毛とブリーチングは適度に発達している。
 このタイプは祖先が交雑されている犬に時折みられる。

 

毛色(カラー)
 シルバー、ノロジカ色、マウス・グレー、またこれらの色のシェードである。
 頭部や耳朶は一般的に僅かに淡い。
 胸や指趾にあるごく小さいホワイトの斑のみ許容される。背に沿って、いくぶんかのトレースがみられることもある。
 明瞭な赤っぽいイエローのマーキングがあるものは、‘グッド‘という評価しか与えられない。
 ブラウンのマーキングは重大な欠点とされる。

 

◆サイズ
体高
 牡:59から70cm(理想体高 62から67cm)
 牝:55から65cm(理想体高 59から63cm)
体重
牡:約30から40kg
牝:約25から35kg

 

◆欠点
 上記の点からいかなる逸脱も欠点とみなされ、その欠点の重大さは逸脱の程度に比例するものとする。

 

◆重大な欠点
 ・顎及びは:第1前臼歯或いは第3後臼歯が3本以上欠けているもの。
  ・グレーのシェードではなく、イエローやブラウンっぽいもの。又、タンのマーキングのあるもの。

 

◆失格
 ・ 顎及び歯:オーバーショット、アンダーショット、重大欠点に記載されている以外に欠歯があるもの。
 ・ 胸や足以外にホワイトのマーキングがあるもの。
 ・ グレー以外の毛色のもの。ブラウンのマーキングが広く広がっているもの。
 ・ 明らかなオーバーサイズ或いはアンダーサイズのもの。
 ・ シャイや神経質なもの。
 ・ 陰睾丸。                

​(参考資料 JKC全犬種標準書第10版)

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